各種のメディアで、有名人がお勧めのレシピを紹介していることがある。
料理自体が好きなので、見かければザっと一通りは目を通すのだが、実際にその料理を作ってみるということはほとんどない。
なんとなく頭の片隅に放っておいて、しばらくすると忘れてしまう。
だが、この日作った焼きそばスパゲティは、珍しく有名人が紹介した料理だ。
今をさること30年ほど前、90年代の初頭に若貴ブームというのがあった。
若乃花と貴乃花(当時は若花田と貴花田)の二人が父親と同じ相撲界に入門し、その後、破竹の勢いで昇進していった。
その二人を中心とした一大相撲ブーム。
それが若貴ブームである。
当時は朝から晩まで、スポーツ番組はもちろんのこと、バラエティや報道も若貴でもちきりだったから、具体的に何の番組だったかは忘れてしまったが、彼らが人気絶頂の頃、テレビのインタビューに答えていて、そのインタビューの中に出てきたのが、他でもない「焼きそばスパゲティ」だったのだ。
確か、インタビューアーの質問に答えたのは若乃花の方だったと思う。
「自分で何か料理を作ることはありますか？」という質問に、お相撲さん特有のあの朴訥としたしゃべり方で、「お腹が減ったら、部屋の厨房で焼きそばとか作ります。スパゲティの麺で…。スパゲティで焼きそば作るとおいしいんですよ」と言っていた。
当時の私はまだ中学に入るか入らないかの頃だったが、それから数年して一人暮らしを始める時期になっても、この「スパゲティで焼きそばを作る」という一言を妙にはっきり覚えていた。
そして、実際に一人暮らしを始めてから自分でスパゲティで焼きそばを作ってみた。
半信半疑なところはあったのだが、いざ作って食べてみると、これが実にうまい。
材料も少なく、簡単に作れるので、それ以来、自炊生活の定番になった。
以下が「焼きそばスパゲティ」の材料とレシピである。
興味を持った方がいれば、ぜひ、作ってみてほしい。
〇材料
スパゲティ
豚肉(切り落としかバラ肉推奨)
キャベツ
もやし
ウスターソース
オイスターソース
マスタード(少々)
ガラムマサラ(耳かき一杯程度・カレー粉でも可)
塩(スパゲティのゆで汁用)
〇レシピ
キャベツは食べやすい大きさに切る。
茎の固い部分は薄くスライス。
フライパンに油を敷く。
フライパンが温まったら、キャベツを入れて炒める。
キャベツにおおよそ火が通ったらもやしも入れてさっと炒める。
もやしとキャベツに火が通ったら別皿に移し、再びフライパンに油を敷く。
フライパンが熱くなったら、豚肉を入れて炒める。
豚肉に火が通ったら、ウスターソース、オイスターソース、マスタード、ガラムマサラを入れて、焦げ付かないように気を付けながら軽く煮詰める。
調味料が軽く煮詰まったら、茹で上げたスパゲティを入れ、炒めた野菜を戻し入れる。
全ての材料を入れたら、全体をしっかりと炒め合わせる(重要！！)。
器に盛って青のりをかけたら完成。
上述の通り、こちらの料理はお相撲さんが紹介したものだが、個人的に、太った人が「旨い」と言っている料理に間違いはないと思う。
実際、私は普通の焼きそばよりもこの「スパゲティ焼きそば」の方が好きだ。
簡単にできて、材料もお財布にやさしいものばかりなので、ぜひ作ってみてほしい。
〇動画
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