20250512 米中相互関税の大幅引き下げでドル高 ~ 為替にまつわる覚書 ~

12日は、先週末の終値145.315から80銭ほど大きく窓を開けて146.128からスタート。

窓が大きかったことから下値を意識しながらも、145.700が固く、なかなか下がらないまま欧州時間に突入。

16時になった瞬間、突如としてドル円と株が跳ね上がった。

原因は、スイスで行われていた米中協議で、両国が相互関税を90日間の期限付きで大幅に引き下げることに合意したというニュースだった。

アメリカが中国に課していた145%の関税は30%に縮小。

中国がアメリカに課していた125%の関税も10%になった。

双方とも115%の関税縮小という予想外の結果にドルはその後も上昇を続け、19:40分にドル円は148.593を付けた。

この日の安値である145.702からみると、実に3円弱上げたことになる。

大幅な関税引き下げで一旦は安心感が広がり、しばらくはドル高の地合いが続きそうだ。

しかし、冷静に考えると、今回の合意は戦争をしていた国同士が90日間の停戦に合意したというのと同じようなもので、戦争自体が終わったわけではない。

90日間という期限付きであるうえに、関税を引き下げたとはいってもアメリカから中国に対してはまだ30%の関税が残っている。

ドル高の過熱感がなくなったらどうなるのか…。

なまじ上昇幅が大きいだけに、下がり始めたらそれはそれで大きな値動きになりそうな気がする。

ボラが出てくれることはありがたいが、その分、慎重なトレードが要求されそうだ。

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