この日はドル円、ドルストレートともに朝から堅調。
ドル円は157.151で寄り付いたのち、20時までに157.962まで約80銭上昇。ポンドドルは1.24175で寄り付いたのち、18:00までに1.24914まで約74ppほど上昇、ユーロドルは1.03012で寄り付いたのち、1.3688まで70pp弱の上昇。
この値動きを受けて、クロス円も高騰しており、今日はこのまま安定した上昇相場に帰結するものと思われた。
ところが、20時過ぎにワシントン・ポストから「トランプ氏、重要な輸入品に一律の関税導入を検討」という記事が出てくると、相場は一変。
関税がかかる輸入品が限られたものにとどまるという観測から、米国内の物価がそれほど上がらない(インフレがそれほど強くならない)という判断で一気にドル売りが加速。
ドル円は22時台に156.241まで高値から1円70銭ほどの下落。ポンドドルは21時に1.25507まで高騰。ユーロドルも22:25に1.04365まで上昇した。
このドル売りのきっかけがトランプさんの動向を伝えるワシントン・ポスト紙の記事であることは間違いないのだが、それに加えて、元FRB議長のバーナンキ氏が「トランプ氏の政策のインフレへの影響は限定的」と発言したことも関係していたようだ。
これだけでもかなりの荒れ相場なのだが、この日の値動きはこれで終わらなかった。
ワシントン・ポスト紙の記事が出てからおよそ3時間後の23時ごろ、トランプさんが自身のSNSで「ワシントン・ポスト紙の記事は正確ではない」「関税政策は縮小しない」と発言して、ワシントン・ポスト紙の内容を否定したのだ。
この発言を受けてドルは一気に買い戻された。
ドル円は、156.241から157.658まで上昇。ポンドドルは1.25507から1.24682まで下落。ユーロドルは1.04365から1.03516まで下落した。
トランプさんの大統領就任までまだ二週間ほどあるが、さっそくトランプ砲が炸裂。
今日は終日様子見していたので個人的にはノーダメージだったが、ポジションを持っているときにトランプ砲を撃ってこられたらたまったものではない。
前回のトランプ政権のときも、トランプ砲にはずいぶん引っ掻き回されたが、これからの四年間は、またトランプさんの一挙手一投足から目が離せない状態になるのだろう。