JR小田原駅前。
そこから少し歩いたところにあるお店、『定食屋』。
この日は、こちらで昼食を食べることにした。
昼食といっても、お店についたのは15時を少し回った時間帯。
昼食時からは明らかに外れているのだが、こちらのお店は個人店にしては珍しい通し営業。
昼食難民にはありがたいお店だ。
また、このお店は『定食屋』という名前で特別な屋号は無い。
この「何も足さないなにも引かない」的な名前が無印良品のようなインパクトをもたらし、むしろ、お店の存在感を増している。。
たまたまなのかそういう戦略なのかは定かではないが、なんとなく、只者ではない雰囲気を漂わせている。
暖簾をくぐり、さっそく入店。
店内には恐らくこの店の主人と思われる年配の女性が一人。
時間帯にもよるのかもしれないが、自分が立ち寄ったときは、ワンオペで営業されていた。
席に座って、ふと、入り口そばの窓際に目をやると、灰皿が置いてある。
今時珍しい喫煙可のお店。
実際、私の後に入店してきた中年女性の二人組は、この灰皿を取ってタバコを吸っていた。
私はタバコを全く吸わないので、タバコが吸えるからといってどうということもないが、昨今のタバコを取り巻く風潮を考えると、タバコを吸う人にとってはこういうお店はありがたいのかもしれない。
そんなことを思いながらメニューを見る。
定食だけではなく、お酒やちょっとした一品料理もあるようで、昼の時間帯は屋号の通り定食屋だが、夜の時間帯は実質的に居酒屋営業のようだ。
「おまかせ御膳」というメニューが少し気になったが、はじめての店ということもあって、ここはオーソドックスに「ぶりの照り焼き定食」を頼んだ。
待っている間、店内を見回すと値上げを知らせる張り紙が…。
色々な考え方はあると思うが、今のご時世、値上げは当然のことだろう。
飲食店に入ってあまりにも値段が安いと、ブラックな労働環境が思い浮かんで素直に喜べない。
あまりに高すぎるとさすがに困るが、働いている人や、食品の生産者のことを思うと、今の値段から1.5倍から2倍ぐらいまでは許容範囲内なのではないかと思う。
待つこと10分ほど。
注文した料理が運ばれてきた。
大根おろしとレモンが添えられたぶりの照り焼き、佃煮(きゃらぶきか?)、ほうれん草と鰹節の和え物、炒め高菜、そしてご飯と味噌汁。
非の打ち所がない完璧な定食だ。
味噌汁を一口すすって、メインのぶりの照り焼きに箸を伸ばす。
やや薄めの味付けの照り焼きだったが、ご飯との相性は抜群。
小鉢の料理も箸休めにピッタリで、あっという間に完食。
ごちそうさまでした。
〇余談
食べ終わって、会計をするべく席を立とうとしたら、常連客風の男性が、店主の年配女性を「ママ」と呼んでいた。
このお店の成り立ちは知るべくもないが、もしかすると、今でこそ定食屋として営業しているものの、もとはスナックのような形態で営業していたのかもしれない。
〇今回の会計
ぶりの照り焼き定食 1000円
合計:1000円
〇店舗情報
定食屋
神奈川県小田原市栄町1丁目15-22
TEL:0465-23-0618
駐車場:不明