先日、近所のドラッグストアに行ったら、「プレミアムアイスクリーム」という見た目も値段も特別感のある商品が売られていた。(ちなみに、このドラッグストアでは298円だった。)
メーカーは明治。
カップアイスの定番、みんな大好きスーパーカップを作っている会社である。
今回は、この「プレミアムアイスクリーム」と「スーパーカップ超バニラ」を食べ比べてみた。
〇見た目の比較
まずは、パッケージを比較していこう。
こちらが「プレミアムアイスクリーム」。
そして、こちらが定番の「スーパーカップ超バニラ」である。
成分表示を見てみると、細かな違いはもちろんあるものの、まずなによりも「プレミアムアイスクリーム」はアイスクリームであり、「スーパーカップ超バニラ」はラクトアイスだというところに目が行く。
今回、同じメーカーということで、特に深く考えずにスーパーカップと比べることにしたのだが、アイスクリームとラクトアイスという違いがあるならば、メーカーは違っても同じアイスクリームである森永の「MOW」や赤城乳業の「sof」などと比較した方が良かったのかもしれない。
続いて、栄養成分表示を見てみると、カロリーは、「プレミアムアイスクリーム」が428Kcalであるのに対して、「スーパーカップ超バニラ」が374Kcal。
内容量は同じ200mlなので、「プレミアムアイスクリーム」の方は、カロリーもなかなかにプレミアムである。
〇食べ比べ
成分と栄養は上記の通りだ。
続いて、実際に食べ比べといこう。
「プレミアムアイスクリーム」の蓋を開けると、ビニールの内蓋がしてある。
記載を読む限り、「濃厚なミルク感」と「すっきりした後味」が売りのようだ。
ちなみに、蓋を開けた状態で「プレミアムアイスクリーム」と「スーパーカップ超バニラ」を比べてみるとこんな感じになる。
写真だとそこまではっきりしないかもしれないが、肉眼だと明らかに色味が違う。
「スーパーカップ超バニラ」の方が明らかに黄色味がかっているのだ。
それに対して「プレミアムアイスクリーム」の方は、黄色味はほとんどなく、いわゆるミルク色に仕上がっている。
「ミルク感」が売りということだが、見た目にもミルク感はたっぷりである。
さっそく食べてみよう。
まずは、こちらの「プレミアムアイスクリーム」の方。
おぉ、確かに、「ミルク感」を全面にアピールしているだけのことはある。
牧場で売っているソフトクリームとまではいわないが、それに準じるぐらいの濃厚なミルクの風味がある。
特に、口から鼻に抜ける香りに強いミルク感がある。
また、内蓋には、「すっきりした後味」をいう記載があったが、これも確かにその通りで、後味にはっきりしたミルク感はあるものの、それが嫌に長続きすることはなく、スッと消えていく。
これは旨い。
ただ、蓋にかかれている「バニラ」の感じは全くといっていいほど無い。
純粋にミルクアイスという感じで、バニラアイスという感じはしない。
続いて、比較対象の「スーパーカップ超バニラ」。
こちらは食べ慣れているいつものスーパーカップだ。
ただ、「プレミアムアイスクリーム」を食べた後にたべると、バニラの強さに改めて気づかされる。
普段は、「スーパーカップ」のみを単独で食べるので、それほど気にならなかったが、「超バニラ」というだけあって、スーパーカップのバニラ感はかなり強い。
こちらはラクトアイスなので、「プレミアムアイスクリーム」と比べると、口溶けにもラクトアイス特有の微細な氷のシャリシャリした感覚がある。
また、当然のことながら、ミルクの風味という点では「プレミアムアイスクリーム」には全く及ばない。
しかし、バニラアイスという観点からみれば、軍配は「スーパーカップ超バニラ」に上がる。
「超バニラ」の名前は伊達ではない。
やはり、バニラアイスとしてみれば、スーパーカップの方が魅力のある商品だと思う。
〇総評
以上、「プレミアムアイスクリーム」と「スーパーカップ超バニラ」の二品を食べ比べてみた。
純粋に旨い方はどちらかといわれれば、風味、なめらかさ、くちどけ、後味、どれをとっても「プレミアムアイスクリーム」の方が上だ。
しかし、バニラ感、この点は「プレミアムアイスクリーム」には全くといっていいほど無いので、スーパーカップが圧倒している。
「プレミアムアイスクリーム」のパッケージに「バニラ」という記載を入れる必要はあったのだろうか。
成分表示に記載されている香料の中にバニラが入っているからバニラと書いたのかもしれないが、食後の感覚としては「ミルクアイス」もしくは「ミルク」と記載されている方がしっくりくる。
最後に、今回の記事を全否定するようなことを書くが、「プレミアムアイスクリーム」と「スーパーカップ超バニラ」、この二つの商品は、比較するようなものではないような気がする。
食べ比べてみるまでは、同じメーカーの同じカップアイスなので、「スーパーカップ超バニラ」の上位互換が「プレミアムアイスクリーム」だと思っていた。
しかし、実際に食べてみると、この二つの商品は全く違うコンセプトで作られているように思う。
「プレミアムアイスクリーム」は濃厚なミルク感と滑らかなくちどけ、高級感を明確に意識したワンランク上のアイス。
「スーパーカップ超バニラ」の方は、ラクトアイスの爽快なくちどけと、鮮烈なバニラの風味。真夏の炎天下の下で食べたくなるようなすっきりしたアイス。
この二つは完全に別の方向性だ。
「プレミアムアイスクリーム」と「スーパーカップ」の間には上位互換、下位互換という概念は存在しない。
これらのアイスはそれぞれに適した状況で、それぞれの実力を発揮する美味しいアイスなのだ。
ごちそうさまでした。